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乳腺腫瘍

 

乳腺腫瘍は犬の乳腺に腫瘍(しこり)ができる病気です。

 

乳腺腫瘍には良性腫瘍と悪性腫瘍があります。

 

悪性腫瘍は放っておくと死に至ることもありますので、早期発見が大切です。

 

特にメス犬を飼っている方は注意が必要です。

 

【原因】

 

乳腺腫瘍の原因については、はっきりとしたものが解明されていません。

 

しかし、乳腺腫瘍は性ホルモンに対しての受容体を持っていることから、この性ホルモンが大きく関係していると考えられています。

 

その他、遺伝や肥満、乳腺障害なども関係していると言われています。

 

【特徴】

 

避妊手術をしていないメス犬や老犬に多い病気です。

 

発症年齢のピークは9歳前後と言われています。

 

また、プードル、チワワ、ミニチュアダックスフンド、ヨークシャーテリアなど、純血種の小型犬に多いと言われています。

 

乳腺腫瘍には、良性と悪性があります。

 

乳腺腫瘍の50%以上が良性だと言われています。

 

1cm以下の小さなしこりだと、良性の可能性が高いです。

 

悪性の乳腺腫瘍を「乳がん」と言います。

 

乳腺やその周辺が赤く炎症を起こしている場合は乳腺炎の可能性もありますが、炎症性乳癌と呼ばれている珍しいタイプの乳がんかも知れません。

 

炎症性乳癌は進行が早く転移しやすいため、予後は非常に悪く、完治することが難しいと言われています。

 

悪性の場合には、他の臓器へ転移しやすいので、注意が必要です。

 

【症状】

 

乳腺腫瘍の主な症状は、次の通りです。

 

・乳腺の周りにしこりができる。
・しこりの大きさや数は個体差がある。
・妊娠していないのに、お乳が出ることがある。
・乳首から分泌物が出る。
・分泌物に膿や血が混ざることもある。
・乳腺が赤く腫れる。

 

【予防・治療方法】

 

乳腺腫瘍が確認された場合、病理組織検査で良性か悪性かを確認します。

 

悪性の場合は、肺やリンパ節への臓器への転移がないかどうかを確認するために、レントゲン検査やエコー検査を行います。

 

悪性の場合は、外科手術でしこりを切除していきます。

 

転移していなれば、手術によって根治が望めます。

 

手術方法はしこりの大きさや数、犬の年齢によって大きく変わります。

 

主な手術方法は次の3つです。

 

1.腫瘍だけを切除する。

 

2.腫瘍を含めて乳腺組織を切除する。

 

3.腫瘍を含めた両側の乳腺を切除する。

 

それぞれの手術にはメリット・デメリットがありますので、獣医師さんとよく相談して下さい。

 

すでに転移してしまっている場合は、残念ながら手術をしても根治することはできません。

 

この場合は、痛みを軽減するための手術や放射線治療が適用されます。

 

術後は再発・転移を予防するために抗がん剤を使います。

 

性ホルモンが大きく関係していることから、避妊手術をしていない場合は再発する可能性も高いので、しこりの切除を行う時に、避妊手術を行う事もあります。

 

乳腺腫瘍を早期発見するためには、日ごろから乳腺の辺りを触ってよく観察しておくことが大切ですね。

 

しこりを見つけたらすぐに動物病院で診てもらいましょう。

 

例え悪性の場合でも腫瘍が小さいうちに治療すれば根治が見込めます。

 

乳腺腫瘍の一番の予防は、やはり避妊手術でしょう。

 

この場合、発情を迎える前に手術をしておく方が、乳腺腫瘍になる可能性は極めて低くなります。

 

1回目の発情前の避妊手術だと乳腺腫瘍の発生率はわずか0.05%ですが、3回目の発情以降の避妊手術だと予防効果がなくなると言われています。

 

避妊手術をしておけば合わせてメス犬特有の将来かかる可能性のある子宮や卵巣の病気の予防にもつながります。

 

出産予定がない場合は、避妊手術を検討しましょう。

 

その他の予防法としては肥満にならないように食事を注意することです。

 

人間と同じく犬の場合も肥満と乳腺腫瘍には相関関係があると考えられています。

 

そのため、バランスの良い餌を与えて、適正な体型を保つことが大切です。

 

脂身の多い肉を避け、飽和脂肪酸を摂り過ぎないようにしてあげましょう。

 

犬の乳腺腫瘍に効くサプリメントはわかっていません。

 

ただし、不飽和脂肪酸であるオメガ3脂肪酸は多くの研究で腫瘍のリスクを下げる事がわかっています。

 

オメガ3脂肪酸はサバなどの青魚に多く含まれていますが、オメガ3脂肪酸を含有しているサプリメントもありますので、与えると良いかもしれません。